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最近、未登録の、いわゆる海外バイナリーオプション、海外FX業者の広告を見かける。国内のバイナリーオプションを提供している証券会社、FX業者は内閣総理大臣による第一種または第二種金融商品取引業の登録を受ける必要がある。その登録事務については、金融庁長官から財務局長(または福岡財務支局長)に委任されている。
ちなみに日本国内でバイナリーオプションだけを扱っている金融事業者は存在しない。全ての事業者が株式や、FXなどを提供しているネット証券、FX業者が提供しているサービス口座のひとつとしてバイナリーオプション口座を提供している。
日本国内のFXやバイナリーオプション業界には、1998年の外為法改正の際には登録義務がなく、いろいろな業者が参入していたが、2005年に登録が必要となってからは業者も半分以下となった。それまでは監督官庁が決まっておらず法的規制もなかったことから、業者が顧客の口座で売買を勝手に行う、勝手に口座を開設するなどが横行。当時は電話取引がメインで、利益を得るために売値と買値を大きくずらして顧客に提示するFX業者も存在し、社会問題となっていた。
日本では商品先物会社がメインとなってFXの取引をスタートしたため、商品先物と同じく農林水産省、経済産業省が監督官庁になる可能性があったのだが、「絶対的なFXの信頼回復」という名の下に証券と同じ「金融庁」による管轄となった際には胸をなでおろしたものだ。さらには自主規制機関として現在の一般社団法人金融先物取引業協会が設立され、さまざまな形での規制が入り、それをクリアできない業者は何らかの処罰を受ける流れとなった。
最近では、金融庁が検討していた「レバレッジ10倍規制」が見送られた。レバレッジ100倍、500倍の取引ができる海外業者に顧客が移ってしまう流れを、まずは一つ食い止めることができたので国内FX業者は安堵した。いっぽう、バイナリーオプションに関しては満期までの時間は最長2時間と規制で定められ、投機的な取引が業界の自己規制が採用されることとなった。
またFXはハイレバレッジで取引ができてクレジットカードが使える上、ロスカットに関しても追証なしのゼロカット制度を導入。また、日本でよく知られているMT4を取り扱っている業者もあり、プロフェッショナルなトレーダーには魅力的な内容となっている。
国内FX業者やバイナリーオプション業者には厳しい規制がある。投資家のお金を預かるのだから、事業者には当然信用力が必要となる。そのために日本で登録を受けて監督官庁の下で法律を順守し、営業活動をしていくのは当然のことだ。他の国でライセンスを持っていても日本では通用しないし基準も異なる。何かあったら自分で解決しなければならず、英語だけでなく法律が適用される国の言語も必要になってくる。
最近だとスイスフランショックによって世界的の大手のひとつだったアルパリが一夜で破綻し、海外の利用者は自分たちで請求訴訟を行わなければならないときがあったのだが、日本で登録されているアルパリジャパンは、日本国内のFX業者であったため全ての利用者に返金することができた。何かあっても預かり分は必ず返金できる。この制度が整備されているからこそ、日本の国内バイナリーオプションやFX業者でお取引することを強く勧めたい。